オーディオインターフェイスによるCUEシステム再考まとめ
など、いろいろ考察した結果、PreSonus Studio 192 を買ったんですが、いじっているうちに一つ問題に気が付きました。
前提を知らない方にはちんぷんかんぷんな文章かもしれないので、ちょっと前置きを書きます。
Studio 192 をコントロールするにはいくつか方法があります。
- UC-Surface (タブレット用)
- QMix-UC (スマホ用)
- Studio One (PC 用 DAW)
ここからが本題です。
Studio 192 を購入した目的の一つ、iPhone、Andloid スマホアプリ QMix-UC で各自のモニターミックスを自分で調整することができることは分かったんですが、これは PC を経由せずに Studio 192 内でミックスしてモニター出力するダイレクトモニタリングに限った話で、例えば Studio One でレコーディングしていたとしたら、レコーディング結果を聞きながら各自のモニターミックスをいじりたくなるかと思うんですが、それはできないらしいのです。
なぜなら、DAW からのオーディオ出力は各トラックごとに設定した出力先になっていて、各入力チャンネルに戻るわけではないからです。ダイレクトモニタリングは入力チャンネルからの信号をミックスして直接出力に出します。QMix-UC のミックスと DAW からのミックス出力は別個の話なのです。ダイレクトモニタリングのミックス結果と、Studio One のキューミックスの設定をリンクできれば良いんですが、それはできないようです。
そこで、Studio One からダイレクトモニタリングを利用できる Z-Mix 機能を試してみました。Z-Mix を使うと、入力からキューミックスへのダイレクトモニタリングも働いた上で、再生時の出力も各キューミックスの設定通りになりました。これで録音結果を聞きながら各自のモニターミックスをいじることができます。
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Studio One でキューミックスの Z-Mix が有効(Z マークが青)になっている状態 |
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Z-Mix 利用時の UC-Surface |
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Z-Mix 利用時の QMix-UC |
Studio One Remote という Studio One をリモートコントロールする iPad アプリもあるので、そちらで Studio One のキューミックスをコントロールしようとしたところ、Studio One のコンソールよりキューミックスのコントロールはやりやすく、各キューミックスごとのミキサーコントロールが出てきました。これはかなり使えそうですが、残念ながら、iPad、Android タブレット、Windows タブレットのみ対応で、みんなが持ち歩くスマホではコントロールできません。
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Studio One Remote でキューミックス HP1 を表示した状態 |
ちなみに、Studio 192 に付属の Studio One Artist は Studio One Remote に対応していません。Studio One Remote Support が別売り(¥1168)となっています。VST and AU and Rewire Support も別売り(¥9350)です。ブラックフライデーで半額になっていたので、私は全部入りの Professional にアップグレード(16,400円)してしまいました。もしかしたら Logic Pro X から移行する可能性もあるのでお試しです。
録音したものを聞きながら各自のモニターミックスを調整しようとしなければ QMix-UC が使えるのでスマホでコントロールできます。ただ、演奏時にしか調整できないので、演奏しながら気もそぞろにスマホをいじってモニターミックスを調整しなければいけません。各楽器のプレイヤーが手を離して止まりながらやることになるので、ちょっとうまくない流れのような気がします。
各自にタブレットを持ってきてもらい、Studio One Remote でキューミックスをいじってもらうのが現状のベストなのかもしれません。Studio One のキューミックスを各自でコントロールするための QMix-One とかスマホアプリで出してくれないかな…